『ヨルムンガンド』第2話

ココとヘマクティアル小隊が対空ミサイル納入に赴いた某国はまさにパイプラインを巡る紛争のまっただ中だった。ちょうど連載当時はロシアとウクライナなど旧ソ連諸国やEUとの間で天然資源を巡る対立があった気がするのでそれがモチーフになっているのだろう。後のアフリカ編もだけどこの作品はわりとその当時の国際情勢を取り入れた内容も多かったので。

対空ミサイルを納入した某国の部隊の指揮官はポルック少佐率だが本来の責任者である中佐は行方不明だ。当人曰くいざというときにビビってしまうキャリア組はいるものだというも、明言はされていないがおそらくは少佐が交戦中のアクシデントに見せかけて消してしまったのだろう。まさにまったく、戦場は地獄だぜ。ヒャッハァー! を地で行く世界だ。さらにカリーと愉快な仲間たちことイングランドのCCAT社がスティンガーミサイルを納入しにやってきた。少佐はついでに防空レーダーも寄越せやゴラァ、という無茶ぶりをかまし、さらにカリー社長もHCLI社ならそれくらい余裕でしょうと煽ったせいでヘマクティアル小隊は完全に窮地に陥っていた。

む~り~! むりなもんはむ~り~! というココの謎のダンスが笑えるが少佐はパイプラインの利権を独占するため、山岳部隊を投入し逃亡を図る民間人やジャーナリストを次々と処分させ通信施設も破壊しそれをまんまと隠蔽する腹づもりだ。だがココも血気にはやるルツたちを抑え、引き受けたふりをして隙を見て脱出を図る準備を周到に進めていた。既に少佐の部隊の戦費は底をつきかけており、報酬はあくまでパイプラインを手中に納めてからだ。このココ・ヘマクティアルが後金で契約するわけないじゃん!

少佐の部下の監視下で脱出のタイミングを伺うココたちだったが、そこにロシア軍の対人攻撃用に熱感知センサーを装備したハインドが急襲を掛けてくる。日本では『ランボー』シリーズで比較的知名度の高いハインドだがウィキペディアにまで日本の漫画でおそらく一番ハインドの種類が多い作品だろうと書かれているのが面白い。車両での移動は危険と判断し、山中を移動しようということになったところで別働隊のトージョとココを性的な意味で愛しているバルメのアンブッシュで瞬く間に監視兵を無力化してしまう。一方でちょっとオツムの出来が残念なカリー社長の部下・ミルドはあっさりとそれを殺害してしまった。穏便に脱出を図ろうとしていたカリー社長の計画は完全にパァだ。

その後ヘマクティアル小隊と山中で遭遇し、お互いミルドとバルメを斥候に出そうと言うもいきなりミルドはバルメに喧嘩を売る始末だ。こんな問題児をクビにせず手元においているカリー社長はある意味とんでもなく広い器のオーナーなのだろう。バルメの死角である右側に回りこみ執拗に攻撃を仕掛けるもミルドのナイフは掠りもしない。隻眼というハンデを感じさせない圧倒的な身のこなしだが個人的には一番のハンデは明らかにナイフを振るには邪魔であろうその爆乳だと思うのだがw あっという間にバルメにナイフを弾き飛ばされたミルドだけど決して彼女が弱いわけではなくバルメがチートすぎるだけなんだけどね。隊長のレームを筆頭に基本的にヘマクティアル小隊は一騎当千の強者揃いだし。

元より圧倒的な技量を誇り、かつては自国の特殊部隊のエリートで全てを失ってなお戦いを生業とすることを止めないバルメに興味津々のミルドに彼女は決してそれはいいものなんかではないという。バルメの過去は後のエピソードで明かされるのでネタバレは避けるが自身が戦場で見た地獄をやはり忘れることなど出来ないのだ。ミルドは戦いを生業にする者はみんな空虚なもので空っぽの存在だという。職業軍人でも軍に志願した理由は愛国心や使命感に燃えてという人もいるだろうし、経済が落ち込んだアメリカとかでは食い詰めた中間層が仕方なく志願したりとか大学の奨学金目当てとかいろんな理由があるし、ましてや戦後67年間戦争することがなかった日本の自衛隊など単にこのご時世で公務員なら安定しているからという人もたくさんいるだろう。理由はどうあれ人を殺めてしまった時点でもうその人は常人の理から外れた存在になってしまうわけだし、残念な子に見えてミルドの発言は意味深なものな気がしないでもない。

それからヘマクティアル小隊は一斉に武装解除を宣言し、自分たちを包囲している山岳兵にお前たちの仲間を殺した三人はここにいるぞ! と叫びまんまとカリー社長に責任をおっかぶせて自分たちは悠然と戦場(キリング・フィールド)をエスケープしていた。あくまで山岳兵を殺害しなかったヘマクティアル小隊と残念な子の暴走でつい殺っちまったCCATとの差を利用した見事な脱出作戦だw あの女狐め! と激怒しながらも社長自らもFN・P90を構え山岳兵に応戦する覚悟を決め、ミルドや寡黙な苦労人ルーもそれに続く。基本的にココは世界屈指の海運王の令嬢だし自ら戦闘に参加することはないが、いかに規模で劣るとはいえトップ自らがいざとなれば銃を取って戦うCCAT社の家内制手工業的なノリは結構好きだったりする。ミルドもルーもいいキャラしてるしね。

ガガ様が掛けてそうな独特なセンスのサングラスをかけてまんまと某国を脱出することに成功したココは偶然空港でCCATの面々を発見するもどうやら全員無傷で脱出したようだ。今回はバルメとミルドのナイフコンバットや愛すべきバカCCATの活躍もあったがやはり見所はココの若さにそぐわぬ老獪さか。ココは自分は大学どころか学校と名のつくところには全く行ったことないと監視の兵士にも話していたがおそらくは経済学から金融、安全保障など様々な分野のオーソリティーを招いて自宅で超一流の教育を受けていたのだろうね。






スポンサーサイト

テーマ : ヨルムンガンド
ジャンル : アニメ・コミック

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

ヨルムンガンド 第02話 『PULSAR』

( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \いやあ、笑いました。殺伐としたアニメなので、まさか笑うとは思わなかった。今回ココたちは銃を一発も撃ってません。 戦場で筋

ヨルムンガンド 第2話 あらすじ感想「PULS...

武器商人ココの次の商談相手は・・・。通信機器を破壊し、実戦に怯えた上司を恐らく殺して自ら指揮官になったポルック少佐。彼はココたちが納品してきた対空ミサイルだけでなく、今...

『ヨルムンガンド』#2「PULSAR」

「この私が、ココ・ヘクマティアルが、 後金で契約するわけないじゃん!!」 荷を積み、次の街でバルメたちと合流する予定のココたちだったが、 国境警備の近くでトラップにはま

ヨルムンガンド 第2話「PULSAR」

第2話「PULSAR」 武器、兵器に関する知識は皆無なのでそっち方面は全く分からない。 そこは雰囲気理解で頑張りますwww ココの動きと顔芸が面白かった。もうそれだけで十分

ヨルムンガンド 第2話「PULSAR」

別働隊のトージョ・バルメと合流しようとするものの通信できない状態に苛立つココ 電波障害が原因かもしれないということだったけど既に切れかかってるのですが(苦笑) 次の町で合流...

【孤独にアニメ】ヨルムンガンド 第2話 PULSAR

       / ̄ ̄\ 新たに出てきたCCAT社のメンツもいい味出してるな       /   ヽ_   \        (●)(● )   |         ____       (__人__)

ヨルムンガンド 第2話 『PULSAR』 感想

いまどきの戦場の様子がリアルに描写されているのでは。 ヨルムンガンド 第2話 『PULSAR』 レビューです。

(アニメ感想) ヨルムンガンド 第2話 「PULSAR」

投稿者・ピッコロ ヨルムンガンド 10 (サンデーGXコミックス)(2011/12/19)高橋 慶太郎商品詳細を見る *一週間のアニメを濃く熱く語るラジオ、毎週水曜日と金曜日夜11時から放送の「ピ...

ヨルムンガンド 第2話「PULSAR」

この戦場は完全に燃え上がっている!  対空ミサイルを納入しに行ったら もう戦場だったw パイプラインを巡る争奪戦の真っ最中。 ヤバい少佐は さらにレーダーも欲しいと無茶ぶ...

ヨルムンガンド 第2話「PULSAR」感想

銃撃戦だけじゃなくて格闘もあるの!?Σ(。・Д・。) ナイフの近接戦闘かっこいい~♪ 眼帯美人さん強い~ しかも百合!素敵です(●´∀`●) 武器を持っている人間は、空虚。か

◎ヨルムンガンド#2PULSAR

ココ:携帯が通じない!バルメ、トージョと連絡できない。レーム:この国の警備車両だ。ぶつかってくる。ココ:なんじゃこりゃー!携帯の基地や施設が吹っ飛ばされてた。軍に囲まれ...

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

ココかっこよかったですね♪
戦わずに脱出する手腕がすごかったです。

カリー社長たちも面白いキャラでしたね(*´ 艸`*)
社長自ら銃を手にするとは思いませんでした。
ミルドとバルメの戦いも面白かったです♪

実際の国際情勢も取り入れられてるんですね!
リアリティあってすごいですね~

Re: 空子さん

ココたちはあくまで武器を売るのが仕事であって戦闘はそのための手段ですからね。無駄な戦闘で貴重な精鋭を失うようなことがあれば元も子もないわけですし。カリー社長とミルドたちはいいキャラなんで私も好きです。

現代では核兵器の拡散により互いの自滅を恐れて大国同士が直接ぶつかり合う戦争はなくても、資源や領土を巡る戦いは絶えないですからね。旧ソ連圏にしてもアフリカにしてもですが。紛争にまで発展しなくても日本だって北方領土や竹島を実行支配され、現在は尖閣諸島の問題も抱えているわけですから。
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

矢崎竜座

Author:矢崎竜座
所属 鹿屋基地、山口県立ロアナプラ高校愉悦部

身長 171cm 通常体重 60kg

趣味 二次元コンテンツ全般、格闘技全般(見るのもやるのも)、フットボール(アメリカさんやラグビーではない方、こちらは見るの専門)、リラックマ、映画鑑賞、ミリタリー関連

二次元における嗜好 百合、バイオレンス、リョナ、巨乳、褐色、銀髪、エルフ耳、人妻・未亡人、獣耳、姉・年上、ロリババア、男の娘、女騎士・姫騎士、巫女、魔法少女、ヤンデレ

好きな艦娘 長門、金剛、比叡、榛名、羽黒、摩耶、天龍、神通、電、雷、響、高雄、飛龍、翔鶴、千代田、雪風、夕立、時雨、ビスマルク、北上、大井、大鳳、秋月

いま欲しい艦娘 まるゆを出来るだけたくさん

史実で好きな軍艦 大和、霧島、飛龍、伊58、金剛、雷、ミズーリ、アルバコア、サウスダコタ

尊敬する帝国軍人 山口多聞、工藤俊作、橋本以行、小沢治三郎、酒巻和男、菅野直、坂井三郎、友永丈市、栗林忠道、大場栄、小野田寛郎


好きな銃器 シグP226、M4カービン、シグSG552、89式小銃、タボール、H&KMP7、ウージー、FN57

好きなラノベ キノの旅、ソードアート・オンライン、デュラララ!、ログ・ホライズン、されど罪人は竜と踊る、幼女戦記、魔弾の王と戦姫

好きなコミック 暗殺教室、ちるらん、trash.、進撃の巨人、アカメが斬る!、まりんこゆみ、HELLSING、ホーリーランド、ドリフターズ、ヨルムンガンド

好きなゲーム デビルサバイバー、世界樹の迷宮、ファイアーエムブレム覚醒、真女神転生Ⅳ

政治的スタンス おそらく保守左派、親米保守

アクセスランキング
[ジャンルランキング]
アニメ・コミック
988位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
140位
アクセスランキングを見る>>
FC2カウンター
FC2ブログジャンキー

「アクセス数が全然伸びない…」そんな悩みをブログジャンキーが解決します!

FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR